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20070912ALEKSANDERWITH_main暗くなった会場に大きな拍手の渦が・・。今回はバンド編成とあって5人のメンバーを従えて現れたアレクサンダー・ウィズ(通称:アレック)。そのままピアノに向かい静かに鍵盤に触れる。なんの曲から始まるのだろう?期待と興奮が重なり合う中、会場は息をのむように静まり返ってその時を待った・・。

そして、彼の指がピアノに触れた瞬間、鼓動は激しく揺れ動く。「ハウ・アバウト」、この曲でスタートしたアレックのステージ。思いもつかなかった選曲に早くも心を奪われる。前回のインタビューでこの曲について質問した私の頭の中に、曲の情景がリアルに浮き上がり、この曲に込められた彼の思いが体中を覆い尽くす。ドキドキしながらも、心を込めて歌い上げる彼の姿をただただ見つめるだけだった。そして、その衝撃はそのまま「マイナー・セットバック」に。もう、何も言えない。言いたくない。それじゃ、レポートにならないので(笑)、もし、あえて言葉にするのなら、ありきたりかもしれないが“うまい!”この一言に。今、CDでは味わえないナマの音の凄さを彼は教えてくれている。そう彼こそ本物のミュージシャン、若干20歳という若者なのだが、真のミュージシャンの貫禄と素晴らしい歌詞、楽曲を持ち合わせているのだ。まさしく音楽の申し子とも言えるだろう。

“ありがとう!”彼が言葉を話してくれてやっと息が出来たような感じだった。「カミング・ホーム」「エヴリシング・イズ・トゥナイト」とデビュー・アルバム『カミング・ホーム』からの素敵な楽曲の数々、バンドとの息のあった完成度抜群の演奏に体中が感動に包まれている。 “来て良かった!”たった数曲でそう思わせてしまう彼の魅力。不思議と気持が洗われるかのように、透き通った時間が会場に流れて行く。続く「フリー・ライド」で誰もが見失いかけている気持を引きだしてくれるかのように、また「ソー・リアル、ソー・ライト」ではやさしく励ましてくれるかのように、スポットライトに照らされたピアノだけでしっとり歌い上げる。いつの間にか、会場に詰めかけた人たちも彼の音楽に癒され、励まされたように素敵な笑顔となっていく。人間の持つ美しさを引き出してくれるアレックの音楽。なんとも言えない波動に会場中が包まれていく・・。

“今夜、ここで新しい曲を披露するよ”と言って、新曲「スティル・アウェイク」を歌いだす。うーん、いい曲。初めて耳にする曲なのに心の奥に深くしみ込んでいく。そう、これがアレックの最大の魅力。一度耳にしただけで心が躍動するのだ。どういえばいいのだろう・・。彼からのメッセージが、メロディが、いや、どれがと言うことではなく、おそらくアレック自身から生まれ出てくる全てのものに、心が反応しているのだ。楽しい歌にも、悲しく切ない歌にでも、その元になっている人間の強さ、前向きさ。それらを引き出してくれているように思う。そう、それは私だけではないはず・・。

“みんなに聴かせたい曲があるんだ”といい、友人でもあるギャヴィン・デグロウの「フォロー・スルー」を披露。そして、ピアノから離れ、スタンドマイクでロック・スターのように歌い上げる「オール・ライト」。ピアノに戻り「ワン・イヤー 」そして、またマイクを持ち「ディープ」を熱唱する。うーん、文句なく楽しい。心がどんどんオープンになって行く。それを示すかのように会場にも手拍子がどんどん広がり、椅子に座っていてもカラダが動いている人、足でリズムをとっている人、みんな楽しそうにこの瞬間を共有している。音楽っていいね!と誰もが感じたことだろう。

“疲れたー?”と笑いながら観客に話かける。バンドメンバーを紹介し“新曲をもう1曲披露するよ。”と「イフ・ディス・イズ・ラブ」へ。高音のファラセットで歌う今までの感じとひと味違うこの曲に、早くも次のアルバムが楽しみになってきた。そして、ピアノ連打で締めくくり “ありがとう”と深くお辞儀をしてステージを去っていった。(えっ?新曲で締めくくるの?という驚きと、凄すぎ!と感動しながら拍手で見送るしかなかった。)

アコースティック・ギターで始まったアンコール曲は「ア・リトル・トゥー・パーフェクト」マイク・スタンドの前で歌い上げる。上着を脱ぎ、ピアノ前に戻り「ジー・アザー・サイド」へ。これでもかと言うようなピアノの連打。手を大きく広げながら観客1人1人に向けて歌い上げる姿。アレック自身の気持の絶頂感が直に伝わってくる。歌い終わり力尽きた感のところにカウントが入りまた蘇る。立ちながらピアノを弾く、ギターが、ドラムが、バンドが、観客が、その音の中に重なって行く。まるで別れを惜しむかのように。そして、ピアノの椅子に立ち上がるアレック。鳴り止まない大拍手の中、椅子から飛び降り、最後の瞬間をキメた。それと同時にみんなが燃え尽きた瞬間だった。

最後の最後に、この「ジー・アザー・サイド」を持ってきたアレック。前回のインタビューでこの曲について“みんなに僕がどういう人間かということを知ってもらいたくて書いた。そうすれば自分のメッセージが伝えやすくなると思う。”その通りに今夜、自分らしさを問いかけ前向きな考えを示てくれた。そのメッセージはステージを通してみんなの心の奥まで伝わり、それぞれに何かを持ち帰ったに違いない。そして、何よりアレック自身に触れられることのできた夜だった。昔からいる友人のように、どこかにいてくれる理解者のように、まるで孤独感さえも消えていくように彼の音楽でいつも励まされている私。“もう少し頑張ってみよう”と思った。

-set list-

  1. How About
  2. Minor Setback
  3. Coming Home
  4. Everything Is Tonight
  5. Free Ride
  6. So Real, So Right
  7. Still Awake (New Song)
  8. Follow Through (Cover: GAVIN DeGRAW)
  9. Alright
  10. One Year
  11. Deep
  12. If This Is Love (New Song)

-encore-

  1. A Little Too Perfect
  2. The Other Side

 
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『デビュー・アルバムで、歌詞を通して自分をよりよく知ってもらいたいと思ったんだ。』
By アレクサンダー・ウィズ

誰にでも心の琴線に触れる音楽がある。人に何かを伝えることが出来るとするのであれば伝えていくべきだと思う。そのメッセンジャーの1人とも言えるミュージシャンが出現した、それがアレクサンダー・ウィズ。これまでの彼自身の体験を通して彼自身が思うこと、考えることが沢山詰まったデビュー・アルバム『カミング・ホーム』。このアルバムで結局人が戻る場所はその人の心なんだと思わせてくれた彼に直接触れてみたくなった。果たしてアレクサンダー・ウィズとは・・?

言葉に表すなら私にとって“気持が落ち着くアルバム”とも言えるあなたのアルバム『カミング・ホーム』。すごくいいアルバムだった。

アレクサンダー・ウィズ(以下、アレックス):どうもありがとう!!

まず、1曲目の「マイナー・セットバック」。もうこの曲が始まった途端に気持を持っていかれちゃった(笑)。このタイトルをつけたのもすごいなと思ったし、これは先に歌詞ができたの?それとも曲?

アレックス:この曲だけではなく、基本的に音楽とメロディが最初にできて、それに導かれて歌詞を作るよ。

じゃあ、この曲もメロディができてから、このタイトルをつけたの?

アレックス:この曲にはある構想があったんだ。ある日、スタジオに入った時に何も思いつかなかったので、すごく曲作りで苦労していたんだ。そこでポジティブに考えようとして、曲を思いつくのが難しいということを、逆手に利用して曲を作ろうとした。この状況はまさに「マイナー・セットバック」、つまり『でもたいした挫折じゃない』(直訳:小さな障害)と言う意味。マイナー・セットバックとは、僕たちがいつも他人や自分に「明日はよりよい人間になるだろう」ということを言い聞かせようとしている。例えば「明日こそ貧困の子供たちのために寄付をしよう」「○○をやろう、○○をやめよう」とかね。でもそうは思っても、「もう少し待った方がいいかもしれない」「それじゃ来年にでもやろうか」ってなっていくことが多いよね。言うだけ言って、あまりアクションを起こさない。だから、これは“有言実行”言うばかりでなく行動を起こそう!ということを歌っているんだ。

この「マイナー・セットバック」って曲も、この言葉の持つ意味『でもたいした挫折じゃない』ももっと広げたいなーと思う。ネガティブな要素から入ったポジティブな考え方ってすごくリアルだと思うから。だからこそ頑張れるんだよね。

アレックス:うん!!いい言葉だよね。人生の中には、いろいろなマイナー・セットバック(小さな障害)があるからね。すべてはその困難を乗り越えるためにあるから。

うん!そして乗り越えられるから与えられるんだもんね。だからこの曲から気持を持っていかれたのね(笑)。それも歌詞から入ったのではなくってメロディからなんだけど・・。

アレックス:ありがとう。すごく嬉しいよ。


 
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7月4日にアルバム『カミング・ホーム』で日本デビューを果たすアレキサンダー・ウィズ。そのリリース2ヶ月前にここ日本で行われた貴重なショウケース・ライブをフォトレポート!

-set list-

  1. How About
  2. Minor Setback
  3. So Real So Right
  4. Everything Is Tonight
  5. The Other Side